毛むくじゃらの腕でお触りしてくる下品男の話

56歳、ある中小企業のメーカーの社長さんと食事をしたの。
なんだかニヤけた顔の、いかにもエロおやじって顔していたわ。

「安くて汚くて美味しいお店に連れて行ってあげるよ」
あんまりそそられない誘い文句を聞きながら歩いたわ。

老舗という免罪符を持った、本当に狭くて小汚い焼き鳥屋さんだった。

ランチタイムだったのもあって、店内はギュウギュウ詰めだった。
そういう雰囲気もたまにはいいわよね。出会いには向かないけど。

カウンターに2人並んで座ったの。
彼は私の左側にいたわ。

一通りの注文を終えての、彼の行動がね。

①左手で私の座っている椅子の背もたれをガシッと掴む
→ここで私身動き取れなくなったわ
②体をひねって、右手で私の右側にあるメニューを取ろうとする
→彼の腕が私の胸を押しつぶす
③私の顔を見てニヤニヤする
→嫌がっている顔に興奮するらしい

これね。犯罪レベル。
本気の嫌悪を感じたわ。

彼のおさわり中の毛むくじゃらの腕に両手を添えて、
「やめてください」とニコッと笑って押し戻してみたの。

笑顏には興味がないみたい。嫌がる私に興味があるみたい。
虫唾が走るとはこのことね。

この後、気を取り直してお料理をいただいたんだと思うけど、全く覚えていないわ。
ただ、今でも、毛むくじゃらの腕で胸を触られた気色悪い感触だけは残っている。

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楠木メロン

ホリ子さんの子分よ。年齢は秘密。某出版社の編集者。独身。ホリ子の美貌や行動力に憧れてる。私も婚活してるけど、男の嫌な部分をたくさん見ちゃってホリ子さんと結婚したいなって。時々結婚相談所のお手伝いさん。

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