今だにいらっしゃる感謝教の50代男性。会話もメールも感謝だらけだったわ。

「リスペクト」とか、「フィーチャーしてうんぬん」、挨拶代わりに「どうよ!」っていうのが流行ったのはかなり昔よね。よく覚えてるわ。

そうそう、「感謝しまくるパターン」もあったよね。宗教的な雰囲気が希薄な日本には、よくあることよ。ホリ子はそれを「感謝教」って呼んでたわ。

だけど、時代遅れの男性ってたまにいるもので、未だに感謝感謝言ってるシニアな男性がいたわ。2015年くらいの話よ。

「ホリ子さんと出会えたことに感謝します。」
「ホリ子さんと食事ができたことに感謝します。」
「ホリ子さんが存在してくれたことに感謝します。」
「ホリ子さんが生きてくれていることに感謝します。」

この路線だと、

「ホリ子さんがトイレに行ってくれたことに感謝します。」

とか言いそうで、ぜーんぶ感謝に結びつける男性がいたわ。

でも、別に不愉快ではなかった。ちょっとおバカで時代遅れなのかなという感じで、見た目もなんとなく可愛いし、何よりも人柄がよかった。だからね、しばらく食事に行ったりして、お付き合いしてたの。だけど、ちょっとぽっちゃりで、見た目も気になってきて、ずっと笑顔で、感謝し続けられるものだから、ちょっとずつ気持ちに変化が出てきたの。下向きに。

笑顔セラピーでも受けておられるのかしらと思うくらいずっと笑顔。そして何かいうと必ず感謝に結びつけるの。

そろそろネタ切れかなと思われたくらいに、口説かれちゃったの。「ホテルに感謝」って。

でもね、ぽっちゃり笑顔とは夜のイメージが全くわかなかった。だから断ったの。そうしたらなんだか急に冷たくなって、感謝されなくなっちゃった。最後まで貫き通して欲しかったな。

「ふられた自分に感謝」って。

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小丸ホリ子

小丸ホリ子

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